| 7.久米仲里旧記 |
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久米仲里旧記(くめなかざときゅうき) 写 [康煕42(1703)] 47 枚 30cm 和 表紙 奥付なし 請求番号:K092.1 |
仲里旧記は美濃紙50枚から成る写本で、昭和11年久米島仲里の某家から発見されたものである。表紙も奥書もなく、順序も入り乱れ反古同様のものであった。虫喰いのあとを手がかりとし、琉球國由来記を記載例を参考にして形をととのえたものである。
仲里旧記は琉球王府で「琉球國由来記」編集のため各地方役場に命じ、資料をあつめた時に、久米島仲里間切役場で書きまとめたもので、元禄16(1703)年のことと推定される。「久米島は沖縄本島の西方50浬の所にあり、周囲13里、当時仲里、具志川の両間切にわかれ、各九ヶ村ずつからなっていた。間切は現在の村、村は字に当る」。
内容は(1)城及びそこに祀る「いべ」(御嶽の本殿)の由来、(2)嶽々の神名、(3)雨乞い及び浜下りの時のおもろ・くいにや(神事歌謡)、おたかべ言(祝詞)、まぜない言(呪詞)、みせせる(神託)、(4)村の立始め、(5)年中行事である。(2)(4)も重要な資料にちがいないが、(3)はおたかべ言24篇(その内、4篇はまぜない言である)、まぜない言一篇(実は5篇)くわいにや12篇を含み、沖縄の民間信仰資料として大切なばかりでなく、上代日本の祭祀研究の上から見ても見逃すことの出来ないものと思う(仲原善忠)
1713(康煕52)年官撰修史である「琉球国由来記」の中の久米島仲里間切(現在の仲里村)に関する部分的事項が、この旧記の内容とほぼ対応しているといわれている。
ぐすく・いべの由来、村立の由来、年中儀礼、嶽々の神々、雨乞、虫除けの古謡などの内容から構成される。この旧記成立の年代及び筆者の来歴などについては、正確に知られていない。久米島の歴史・習俗・祭祀・古謡の研究に一般の貴重な資料である。