ハワイ大学マノア校図書館所蔵 阪巻・宝玲文庫について



1.阪巻・宝玲文庫とは
2.ハワイ大学による阪巻・宝玲文庫の入手経緯について
3.凡例
4.資料の利用について
5.参考文献



1.阪巻・宝玲文庫とは

 本デジタルアーカイブは、ハワイ大学マノア校図書館所蔵の阪巻・宝玲文庫を、琉球大学附属図書館がデジタル化し、公開したものです。現在、219件(441点)が閲覧可能です(2015年10月現在)。「2.ハワイ大学による阪巻・宝玲文庫の入手経緯について」の部分はハワイ大学図書館HP内の情報を抜粋し、編集、日本語訳したものです。さらに詳しい解説はハワイ大学内ホームページをご参照下さい(ただし英語のみ)。また、宝玲文庫に関する日本語の資料は後述の参考文献をご参照下さい。
 阪巻・宝玲文庫には、5千点以上の文献が収蔵されており、その多くが1400年代から1960年代までの琉球・沖縄関連の文献です。そのうち、2千点以上の文献(936項目)がイギリス人ジャーナリストのフランク・ホーレー(1906-1961)が収集・所蔵していたもので、元ハワイ大学教授の阪巻駿三氏が個人的に収集していた文献をそこに加えたものを「阪巻・宝玲文庫」と呼んでいます。

2.ハワイ大学による阪巻・宝玲文庫の入手経緯について(詳しくはハワイ大学内ホームページ参考(English)

 1961年にフランク・ホーレーが亡くなった後、日本滞在中であった阪巻教授は島袋久子氏と連絡を取り合い、当文庫を購入する交渉に着手しました。ハワイ沖縄連合会からの資金援助を受け、ハワイ大学はホーレーの収集した琉球・沖縄関連の文献を購入しました。 沖縄戦により琉球・沖縄関連の文献等のほとんどが焼失したため、当文庫にしか収蔵されていない資料も含まれています。ハワイ大学所蔵のホーレー文庫は、破損の少ない良好な状態で残存している文庫としては最大級です。936項目のうちのほとんどが日本語で書かれており、その他、中国語、沖縄語(うちなーぐち)、西洋のさまざまな言語で書かれたものがあります。その内容は、歴史・地理・文学・音楽(歌)・言語・宗教・政治・政策・教育・人類学・農業・漁業・文化・中国・朝鮮など多岐にわたっています。また、ホーレーは同じ文献の異なる版や複製本を所蔵していました。文献の形態・構成は西洋式、伝統的な日本式の書籍、地図、巻物、木版、書写本等、さまざまです。これらの文献は現在、ハミルトン図書館・アジア文庫の貴重書室に保管されています。
 フランク・ホーレーは1906年にイギリスで生まれ、1931年に初めて来日し、1961年に京都で亡くなりました。今日彼がイギリス人ジャーナリストとして紹介されることが多いのは、1946年から1952年にかけてイギリス・タイムズ紙の特派員として活躍していたことに由来します。また、彼は熱心な古典籍収集家として知られ、莫大な財産を注ぎ込んで、生涯、書籍・手稿・芸術作品などの収集に勤しみ、戦前までに1万6千点を収集したと言われています。
 第二次世界大戦勃発直後、ホーレーは官憲により拘束され、彼が収集した文献等も全て接収されました。その後、ホーレー自身は海外在留の日本人たちと引き換えにイギリスに強制送還されました。戦後、再び日本に戻り、接収された品々を取り戻そうと試みましたが、全体の7割ほどしか見つけることができなかったといわれています。 沖縄出身である島袋氏の人脈により、ホーレーの琉球・沖縄関連資料は散逸を免れました。島袋氏は、ホーレー文庫が売却された際、「文庫本のどの本も別々に売ることは許されない。ホーレーの名の下に、琉球・沖縄関連資料としてまとめて管理されるべきだ」と主張したと言われています。

3.凡例

 本デジタルアーカイブでは、所蔵館のハワイ大学マノア図書館との協議に基づき、下記の凡例に従って阪巻・宝玲文庫を公開しています。タイトルリストは、ハワイ大学マノア校図書館のリストを基にしています。

①史料番号について
  ⅰ 分冊史料には枝番号を付与した。
  ⅱ ハワイ大学で付している番号のうち、HW609jo,HW609geなどは本デジタルアーカイブシステムの関係上、便宜的にHW609A,HW609Bと修正した。

②史料名(日本語)について
  ⅰ 刊本類の史料名については日本の国立国会図書館の表記に準じた。
  ⅱ 旧漢字については新漢字に直した。
  ⅲ 明らかな誤記は修正した

③史料名のローマ字表記について
 史料名のローマ字表記については、米国議会図書館の日本語表記ガイドラインに沿った。
  ⅰ 米国議会図書館の法則、ヘボン式とした。
  ⅱ 米国議会図書館のローマ字ガイドは下記のURLのものに沿った。
   参照URL:http://www.loc.gov/catdir/cpso/romanization/japanese.pdf (日本語)

④Title(史料名の英語訳)について
 タイトルの英語訳については、Shunzo Sakamaki編の「Ryukyu: A Bibliographical Guide to Okinawan Studies(1963)」を基に、資料の内容も考慮して英語訳を作成した。
 タイトルが長い場合や、システム上正しく表記できない史料名については、「Please see the English description for the English title」とし、実際のタイトル名は解説の英語訳に含めた。

⑤中国人および朝鮮人の表記について
 中国人および朝鮮人の表記については、米国議会図書館の表記ガイドラインに沿うこととし、日本語ローマ字表記と併記した。
   参照URL:http://www.loc.gov/catdir/cpso/romanization/chinese.pdf (中国語)
   参照URL:http://www.loc.gov/catdir/cpso/romanization/korean.pdf (韓国語)

   中国人名例:徐葆光(じょ・ほこう)
        → Xu Baoguang (Jpn., Jo Hokō)
   韓国人名例:趙泰億(ちょう・たいおく)
        → Cho T'ae-ŏk (Jpn., Chō Taioku)

⑥年号表示について
 史料に記されている年月日は太陰暦及び太陰太陽暦を用いたものである。

4.資料の利用について

 本資料の利用については、個人の研究や授業で自由に活用していただけます。但し、デジタルによる複製や転載はご遠慮下さい。書籍等への掲載については、事前の許諾が必要ですので、ハワイ大学マノア校図書館Japan Studies Collectionまでご連絡ください(日本語可)。


5.参考文献

①フランク・ホーレーについて
 横山學(2003)『書物に魅せられた英国人: フランク・ホ-レ-と日本文化』, 吉川弘文館
②宝玲文庫について
 沖縄大百科事典刊行事務局編(1983)「ホーレー文庫」『沖縄大百科事典 下巻』, 沖縄タイムス社, p. 458
 横山學(2003)「ハワイ大学宝玲文庫成立の経緯」『書物に魅せられた英国人: フランク・ホ-レ-と日本文化』, 吉川弘文館
 崎原正子(1979)「ハワイ大学の琉球研究資料」『季刊沖縄(ハワイ特集)』, 創刊号, 大田昌秀編, 那覇出版社
③文庫所蔵の資料(内容等)について
 横山學訳(1988)「『琉球書誌稿』阪巻駿三著」『生活文化研究所年報』, 第2輯, ノートルダム清心女子大学生活文化研究所
 州立ハワイ大学宝玲叢刊編纂委員会(1981)『江戸期琉球物資料集覧』(全4巻), 本邦書籍




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